新型コロナウィルス関連でのお金の助成一覧(個人向け)


新型コロナウィルス(COVID-19)の国内感染者数の増加が加速している中、4月末頃までには収束に向かう、といった従来の楽観論は通用しなくなっています。状況の悪化に加え、SNSや各種メディアでは数多くの情報が飛び交い、一部にはデマ情報も散見されます。不安が増す中で、不要不急の外出自粛以外に自分にできる事は無いだろうか考え、本記事で金銭面でお困りである個人向けに各種助成金や金銭的負担の猶予の情報を整理し伝える事にしました。情報ソースはすべて一次情報源を確認した上で行っており、また当該一次情報源へのアクセス(リンク)も合わせて記載します。是非参考にして必要なアクションを取って頂けると嬉しいです。

まず、一次情報源で最も網羅的に記載されているのが首相官邸のウェブサイトになります。SNSやその他メディアの情報をそのまま鵜呑みにせずに、是非首相官邸ウェブサイトを一度確認する事をおすすめします。当該ウェブページでは、各事項(健康、事業、学校 / 子育て、雇用、生活資金)それぞれについて、詳細が記載された各管轄省庁、地方自治体、事業体へのリンクや資料が整理されています。

情報量が多いので、本記事では個人向けの金銭関連助成に特化して説明します。主には大きく下記目次に分類できます。

1~3は既に実施されており、4と5は4月6日の週に政府が取りまとめる緊急経済対策に計画を盛り込む予定です。4と5に関しては、最新情報が出次第、本ブログでもアップデートしていきたいと思います。ではそれぞれを見ていきましょう。

緊急小口資金と総合支援資金の貸付け

これは厚生労働省の生活福祉資金貸付制度に臨時的に新たに追加された資金貸付制度の一つ。厚生労働省がしっかり下記リンク先のパンフレットを用意して説明しているので是非確認してみてください。

緊急貸付説明パンフレット

2タイプの貸付に分かれており、一つは主に休業された方向けの緊急小口資金貸付、もう一つは主に失業された方向けの総合支援資金貸付となる。下記に整理してみました。

緊急小口資金貸付
【対象者】:新型コロナウィルスの影響を受け、休業等により収入の減少があり、緊急かつ一時的な生計維持のための貸付を必要とする世帯。

【貸付上限額】:学校等の休業により、子供の世話のために休業を余儀なくされた世帯や個人事業主等の特例の場合は最大20万円。その他の場合は最大10万円。

【措置期間と返済期限】:1年以内と2年以内。

【貸付利子・保証人】:無利子、保証人不要

総合支援資金貸付
【対象者】:新型コロナウィルスの影響を受け、収入の減少や失業等により生活に困窮し、日常生活の維持が困難となっている世帯。

【貸付上限額】:二人以上の世帯は最大20万円。単身の場合は最大15万円。

【措置期間と返済期限】:1年以内と10年以内。

【貸付利子・保証人】:無利子、保証人不要

上記はいずれも申込先は市区町村社会福祉協議会となる。貸付手続きは下記のフローチャートの通り(パンフレット引用)。

世帯ごとの判断になるため、併用は不可能だと思われます。いずれかの貸付の該当条件に当てはまる世帯は相当数あるのではないだろうか?小口とはいえ、金利無し、保証人不要、返済期限が長いため、利用できるなら是非利用して欲しいと思います。自分は利用できるのだろうか、と悩むなら、とにかく市区町村社会福祉協議会に行き直接相談してみる事をおすすめします。

私自身の話ですが、娘(3歳)が通う保育園が休業となってしまい、妻が休業して娘に付きっ切りで世話をする事になりました。勿論私自身が休業しているわけではないものの、このようなケースでも妻が申請して貸付を利用できるかどうか実際に相談してみたいと思います。


インフラ料金(水道、電気、ガス、電話、インターネットサービス等)の支払い猶予

インフラ費用は大きく下記に分かれています。

  • 上下水道・公営ガス(公営事業者が提供するインフラ)
  • 電気・ガス(民間事業者が提供するインフラ)
  • 携帯電話・固定電話・インターネットサービス(民間事業者が提供するインフラ)

まず、上下水道・公営ガスは地方自治体(都道府県)の管轄になり、この料金の徴収権も地方自治体にあります。地方自治法施行令の第百七十一条の六及び第二百三十一条の三には債務者による金額納付履行が困難である場合は、地方自治体はその履行期限を延長する特約を行う事が可能、と記載されています。総務省はこれら具体的な法律の該当箇所を抜粋引用する形で各地方自治体に通達を送付し、生活困難者に対する配慮を促しています。

しかしながら、具体的な該当者条件、どの程度の期間、料金の支払いが猶予されるのかに関しては記載がありません。実際に各地方自治体に確認相談する事が大切になってくると思います。とはいえ、上記通達のおかげで滞納が3か月まで程度であれば上下水道及び公営ガスの供給停止には至らないのではないでしょうか。従って、緊急の場合は、事後相談で良いので支払いをしばらく履行しない、というのも一つの方法だと思います。

次に、民間事業者が提供する電気・ガスになります。こちらに関しては民間事業ですので当然料金の徴収権は当該民間事業者にあります。電気・ガスの民間事業をモニタリング・指導する経済産業省の資源エネルギー庁からは既に各事業者に対して、一か月間の支払期日の繰延べ及びその後の柔軟な追加繰延べの対応、支払い延滞による電気・ガスの停止は従来よりも一層慎重になり、使用者の状況に最大限配慮する事を要請しました。具体的には経済産業省 資源エネルギー庁のウェブページをご確認下さい。ご注意いただきたいのが、経済産業省からはあくまで民間事業者に要請しているのであって、特別措置法等に基づく強制実施命令では無いという点です。上記ウェブページでは各民間電気事業者ガス事業者のリスト及び連絡先を公表しており、個別事案に関しては各々の事業者に連絡相談するのが良いでしょう。

携帯電話・固定電話・インターネットサービスに関しては、サービスプロバイダーの監督官庁は総務省になります。総務省は既に、電気通信事業者関連4団体(テレコムサービス協会、電気通信事業者協会、日本ケーブルテレビ連盟及び日本インターネットプロバイダー協会)に対し料金支払期限延長等の要請を行いました。こちらが実際の要請文書になります。これを受けて各電気通信事業者が取組を公表しています。各電気通信事業者リスト及び取り組み状況へのリンクを総務省が整理してくれていますので、是非ご確認下さい。例えばNTTドコモは支払い期限を3ヵ月延長する措置(2月末支払い期限分を5月末支払い期限にする等)を講じています


国税(所得税、相続税、贈与税等)と地方税(住民税、固定資産税等)の支払い猶予

国税に関しては管轄は当然国税庁にあります。国税庁ウェブページにて新型コロナウイルス感染症の影響により納税が困難な方への案内が説明されています。また国税庁で作成したリーフレットもありますので合わせて確認してみて下さい。具体的には国税徴収法第151条の2において、法令の要件を満たす事で原則として1年以内の期限に限り、納税及び換価の猶予が認められます。また、国税通則法第46条には、個別事情がある場合は納税の猶予が認められる場合があると定められています。国税庁ウェブページでは当該個別事情には当然に新型コロナウィルス感染症にかかってしまう事が含まれると明記されています。個別事情については徴収窓口である各税務署の徴収担当者への連絡を促しており、上記ウェブページで各税務署の連絡先も調べる事が可能ですので是非問い合わせる事をおすすめします。尚、個人事業者等の確定申告による納税期限は4月16日まで延長されています。私自身も不動産賃貸を個人事業主として行っており、益金、損金計算資料等の作成に時間がかかりますので、今回の確定申告期限延長措置は大変助かりました。

地方税に関しては、徴収権は地方自治体にありますが、地方自治体を管轄しているのは総務省になります。該当総務省のウェブページをご確認下さい。総務省からは既に2月27日及び3月6日に各自治体に対し、地方税の申告延長に適切かつ柔軟に対応するよう要請がありました。また、総務省からは各都道府県知事宛に納税困難者への対応の通達が出されています。具体的には、地方税法第15条において下記が規定されています。

  • 納税者等に災害、疾病、事業の休廃止、事業における著しい損失等納税を困難とさせる法定の事由が発生した場合、納税者の申請に基づき徴収を猶予する事ができる
  • 滞納者が納税について誠実な意思を有する場合において、事業の継続又は生活の維持を困難にする等の事由があるときは地方団体の長は職権又は滞納者の申請により換価の猶予をすることができる

地方税は主に事業者向けとはなるが、不動産賃貸業、フリーランス業等で個人事業主である方々も多いですし、固定資産税に関しては課税評価額が高い固定資産を相続したが、今般の新型コロナウィルスの影響で市場売却できず、多額の固定資産税の納税にお悩みの方も多いのではないでしょうか。是非各地方自治体に申告する事で、納税猶予、換価猶予を獲得していただければと思います。


世帯当たり30万円の現金給付

こちらは連日ニュースでも取り上げられている緊急経済対策の新しい措置になります。まだ実施されてはいないのですが、安倍首相が自民党の岸田政務調査会長と4月3日に会談し、制度設計を急ぎ、4月6日の週に政府が取りまとめる緊急経済対策に計画を盛り込む予定になっています。緊急経済対策が発表され次第アップデートをしたいと思いますが、現時点での骨子は概ね下記になります。

  • 世帯当たり(個人ではなく)30万円の現金給付(非課税)
  • 日本国内の全5,800万世帯の内、約1,000万世帯が対象となるよう、対象世帯を新型コロナウィルスにより収入が減少し、減少後収入が一定の水準以下となった等の条件を設ける(詳細条件は継続協議中)
  • 30万×1,000万世帯なので約3兆円規模の財政出動となる(リーマンショック時の現金給付は2兆円規模)
  • 自己申告制

規模としてはそれなりに満足できるものだし、全世帯ではなく、生活困窮世帯のみを対象にするのも合理的だと思うものの、自己申告制、というのが少し危険だと思い、微力ながらブログで周知すべきだと思いました。本現金給付を受給する資格がある世帯が日々の生活で精一杯で、政府からの助成等にも受動的な場合、本来受給できるにも関わらず、失念や遅れが発生し、しかるべき必要なタイミングでしかるべき事にお金を使えない事態になる懸念があります。是非この30万円の現金給付の最新情報は都度周囲にいる人たちと共有してもらえると嬉しいです。


旅行代金の半額補助、飲食店や観光施設でのクーポン券配布

この補助金も30万円の給付と同様、4月6日の週に政府が取りまとめる緊急経済対策に計画を盛り込む予定になっています。大変恐縮ながらこちら一次情報源は無く、読売新聞オンラインの記事で少しご確認いただけます。緊急経済対策が発表され次第アップデートをしたいと思いますが、現時点での要点は下記の通りになります。

  • 1兆円規模の財政出動
  • 新型コロナウィルスが終息してから約半年間実施
  • 国内旅行の代金の半額を補助(利用上限:1泊あたり2万円の補助まで)
  • 土産物店、飲食店、観光施設で使用可能なクーポン券の配布
  • 中止や延期した観光イベントを再開する場合は全額政府負担

とても魅力的な政策だと思う。私自身がホテル等の不動産投資開発を仕事にしている関係もあり、今般の新型コロナウィルスで宿泊客が途絶え大きなダメージを受けています。是非新型コロナウィルスが終息した際には、この補助金(特に1泊当たり2万円までの補助金と観光地の飲食店等でのクーポン券)を利用して、家に閉じこもっていたストレスの発散も兼ねて国内旅行に是非出かけて欲しいです。私も勿論積極的に利用します。観光資源が非常に豊富な日本ですので、今苦しんでいる観光産業の関係者を皆さんで助けましょう


  • Kufong
  • 上海生まれ、日本育ち、米国留学、マレーシア駐在を経て、現在妻と一人娘と一緒に東京で楽しく生活。不動産、資産運用、グルメ、旅行が大好き。金融工学修士修了、CFA (Chartered Financial Analyst)。