移住、駐在する前に日本で不動産に投資しよう


今回は題名の通り、マレーシアへ移住、駐在する前に日本で絶対やるべき事の一つとして、日本での不動産投資をお勧めしたいと思う。非居住者となってから、会社(仕事)を辞めてからではダメなので、非居住者になる前に、そして会社(仕事)を辞める前までに是非実践すべし。以下その理由を説明したい。

個人で一番多額を借入できるのは不動産投資

一般的に個人が生涯でする一番大きな買い物は家(不動産)だ。しかも、不動産に関しては担保価値評価の制度が日本で確立されており、銀行は多額のローンを付けてくれる。貸付可能額の査定は各銀行の信用評価システムや個々人の属性(年収、勤務先、勤続年数、家族構成、年齢等)によって変わる。当然年収が高く、安定した企業で長年勤務している若い人の方がより多くの借入が可能だ。借入による投資はレバレッジ効果がある、つまり自身のお金ではなく他人のお金で投資できるため、非常に効率の良い投資手法になる。中でも日本の不動産マーケットは非常に成熟しており、それなりの調査と準備さえすれば、低リスクで安定収益が得られる固い投資となっている。せっかく他人のお金を使って投資できるチャンスがあるのだから使わない手はない。

自宅用としての不動産購入にフルローンを取り付ける

特におすすめなのが、自宅用として不動産を購入する事だ。自宅購入と純粋な不動産投資とでは銀行の審査、貸出条件、税制その他諸制度が異なる。端的に言えば、自宅として不動産を購入する方が、借入条件は良く、また税制をはじめとした各種制度で有利なのだ。具体的には、自宅として不動産を購入した方が借入金利は安い。2019年5月現在だと0.45%~0.8%が相場ではないだろうか(一方、不動産投資の場合は1%超となる可能性が高い)。ちなみに変動金利の最低金利の推移は下のチャートの通りだ。価格.comなどで各商品(不動産のみならず、車ローン等も)、各銀行の金利が比較されているので是非参照されたい。

不動産ローンの変動金利の最低金利推移(直近5年間)


実際、私もマレーシア移住前に住信SBIネット銀行からフルローン、期限35年、金利0.545%(変動)、元利金等返済で約8,800万円の自宅用不動産を購入した。そしてマレーシアに行く直前に賃貸した。金利がたったの0.545%なのだ! 日本にあるどんな不動産もこれを下回るネット利回りのものは無いだろう。東京の都心部のマンションでもネット利回りは3%は最低ある。つまり、どうやっても利益を出せる仕組みになっているのだ。勿論、利回りと借入金利差以上に不動産価値が減少するリスクはあるが、よほどのダメ物件でもない限りこの可能性はほぼ無い。私の例で言うと収益は下図の通り管理費込みで318,000円。管理会社に支払う20,000円の管理費、不動産会社への管理委託費などを差し引いたネット収入は285,224円になる。

投稿者購入の不動産賃貸収入

ネット利回りは285,224×12 / 88,000,000 = 3.9%になる。ここから0.545%の金利を控除した後の金利控除後ネット利回りは約3.3%だ。実際は固定資産税や賃貸事業収益に掛かる税などもあるが、後者は減価償却費のおかげでそれほど無く、固定資産税も特例で税率が日本では低くなっており負担は大きくない。税金をすべて考慮しても3.1%の利回りは出せている。こちらの物件は将来日本へ戻った場合の利用、資産価値を考慮して購入したが、東京でも5%台の利回りが出る物件はあるので、将来の利用を考えない場合、高い利回り物件をお勧めする。

自宅用と投資用の違いは他にもある。ローンの審査では自宅用の場合、基本的に借り手の信用力を見る。一方、投資用では投資物件の収益性を見る。もし、安定した大企業に勤められていて、それなりの高収入ならば、前者の方がローン額は大きくなる、その場合、年収の7倍がローン額が相場だ。例えば年収1,000万円ならば6,000万円~7,000万円までのローンが組める。共働きで共同名義ならばより多く借入れる事が可能だ。

ポイントは、自宅用として購入した後に海外に行くこと

上記の通り、可能な限りのローンを付けて自宅用不動産を購入する事ができれば、次は海外だ。くれぐれも海外に行く前、より具体的には現在の仕事を辞める前に上記の借入れと自宅用不動産の購入は済ませるよう注意したい。これは現在の会社の信用、会社から頂いている安定的な給料という信用、さらには日本居住者であるという信用を最大限利用するためだ。一旦、銀行の審査が通り、条件の良い金利で長期、自宅用不動産ローンを借入れる事ができれば、その後は、仕事を辞め、もしくは転職して日本の非居住者となって海外に行き、自宅用不動産を投資用不動産として第三者に貸し出せば良い。銀行は事後調査などはしないので、自宅用ではもはや無くなり、借り手が会社を辞めたとしても、借入条件の変更は発生しない。つまり、自宅用不動産購入用として借入れた低金利、長期返済期限のローンはそのまま残るのだ!上述通り、いくら東京の中心でもネット利回り3%は下回らないので、0.545%程度の金利ならば、仮に不動産の減価が多少発生したとしても十分利益を上げられる。

マレーシアへの移住が最も賢い選択

海外の選択ではマレーシアが合理的だ。とりわけ、住宅の賃料がとても安い。もちろん住宅売買価格もだ。一人当たりGDPが日本の1/4、人件費も日本の1/4の水準なので当然だ。例えば、クアラルンプールの中心部の100平米のサービスアパートメントの賃料水準はRM3,000~RM6,000、日本円にして8万円~16万円といったところだ。非常に安い!東京ならば4倍するだろう。前述した通り、日本にいる内に最大限借入をして購入した自宅用住居をその後収益不動産として貸し出すと、金利支払い、元本返済後に残ったお金でマレーシアで生活ができてしまう。 つまり、マレーシアに住む最大のメリットとは、この日本との住宅価格の差を利用した生活費のアービトラージなのだ。

Mapleコンドミニアムの実際の賃貸募集例

上記は無数にある一例だが、140平米超、3ベッドルーム、3つのバスルームのコンドミニアムがRM2,900、日本円にして77,000円程度で借りる事が可能である。古くは無いしメンテナンスも行き届いていてとても快適だ。マレーシアでの賃貸物件の検索はiPropertyPropwell等のOnline専用検索サイト、コスモスプランセカイプロパティなどの日本人経営の現地不動産業者のWebsiteを参照すると良いと思う。

まとめ

改めて、整理すると下記1~5のステップの通りとなる。これをしっかり実践すれば、実質、低リスクな高額投資を行う事ができ、その投資収益を享受しつつ、マレーシアで充実したライフスタイルを満喫できるはずだ。

1. 海外移住を決意しても直ぐには会社を辞めない(収入のある仕事を辞めない)

2. 海外駐在の場合は駐在前、海外移住の場合は会社や仕事を辞める前に、その時点での自身の信用力を最大限活用して、「自宅用」不動産をフルローンで購入する

3. 海外渡航までの間に購入した不動産の賃貸付けを行い(テナントを見つける)、収入不動産とする

4. その後、日本の非居住者となりマレーシアに移住、駐在する

5. マレーシアと日本の生活費の差を利用した”生活費アービトラージ”生活を満喫しつつ、他人のお金(日本での借入)で購入した不動産からの収益を享受する


  • Kufong
  • 上海生まれ、日本育ち、米国留学、マレーシア駐在を経て、現在妻と一人娘と一緒に東京で楽しく生活。不動産、資産運用、グルメ、旅行が大好き。金融工学修士修了、CFA (Chartered Financial Analyst)。