原油価格の急落と今後の展望


米国の代表的な株式指数であるDow Jones Industrial Average (DJIV = NYダウ)が直近で大暴落しました。新型コロナウィルスによる実態経済の悪化懸念が主因ですが、関連する理由として原油価格の大幅下落も挙げられています。原油相場は経済と密接な関係があり、これに注視する事は、原油商品のみならず、その他の金融商品への投資の観点でも非常に意義のある事だと思います。

本記事では、原油市場の基礎(組織、需給)をおさらいしつつ、その価格の推移、直近のサウジアラビアとロシアの動き、新型コロナウィルスの影響、そして今後の価格の展望に関して一旦整理したいと思います。この記事がきっかけで原油の価格推移や需給、産油国の動向に関心を持ち、原油商品も投資対象として興味を持ってもらえたら嬉しく思います。

目次は以下の通りになります。それでは順番に見ていきましょう。


OPECとIEA

OPECとは”Organization of the Petroleum Exporting Countries”の頭文字をとった略語になります。日本語では石油輸出国機構と呼ばれます。1960年9月にイラクのバグダット総会にてイラン、イラク、クウェート、サウジアラビア、ベネズエラの5か国を創立メンバーとして設立されました。その後、様々なメンバー国の加入や脱退、除名を経て2020年4月現在の加盟国はナイジェリアやUAE等も含めて13国になります。OPECの理念・目的は原油市場の安定化、原油の安定で効率的な供給、油田試掘・探掘・石油関連産業への着実な収入と投資リターンをもたらす事、とあります。まぁ、これは綺麗事で、事実上、加盟国によるカルテルであり、市場の寡占化を通じた産油国の原油輸出収入の最大化、国際政治発言力強化、産油国への投資促進が主な目的といったところです。OPECのウェブページにレポート、沿革、プレスリリース、統計情報等が載っていますので、是非一度確認してみてください。レポート等での需要予想や加盟国のメディアでの発言などは、当然の事ながら上記目的を達成するためのアナウンス効果を狙った恣意的なものである事を常に念頭に置きましょう。

IEAとは”International Energy Agency”の頭文字をとった略語になります。日本語では国際エネルギー機関と呼ばれます。第1次石油危機後の1974年にアメリカの提唱によりOECD(経済協力開発機構)の下部組織としてパリに設立されました。従って現在の加盟国30ヵ国はすべてOECDメンバーとなっています。加盟国の他に8か国の準加盟国もあり、ブラジル、中国、インド、南アフリカ等の新興国で構成されています。尚、主要新興国の略称であるBRICsには巨大産油国であるロシアも含まれますが、ロシアはIEAの準加盟国にはなっておらず、上記OPECの加盟国でも無い点は留意すべき事項だろう。IEAは加盟国における石油を中心としたエネルギーの安全保障確立で、石油供給中断など緊急時の加盟国間の融通システム、石油輸入依存低減のための省エネルギー、エネルギー代替促進などに取り組んでいます。このことからも分かる通り、産油国で構成され、大量の石油の輸出をコントロールするOPECが原油供給サイドであるのに対して、原油消費国で構成されるIEAは原油需要サイドという見方ができます。従ってIEAが公表する原油需要予測等はOPECから十分な原油を確保するためにも多少強気の数字が出て来る事を念頭に置きましょう。OPECは原油を多く輸出すれば国際市場でのシェア上昇と収入が増える、IEA加盟国はより多くの原油を安定的に供給してもらう事は自国の経済発展に不可欠、という利害関係の一致から基本的にはIEAとOPECは協力関係にあるというのが一般的な認識となっています。とはいえ、個人的には、近年の米国によるシェールオイル革命による米国シェールオイル生産量の大幅な増加、再生可能エネルギーといった代替エネルギーの普及・拡大もあり、OPECへの過度な依存関係からの脱却が進んでいるように見受けられます。

基本的にOPECとIEAが原油に関連した様々なレポート、統計データ、需要予測、その他アナウンスメントを行うので、この2組織の動きに注視していれば原油市場の最新状況はキャッチアップできると思います。また、米国においてはEIA (Energy Information Administration)がエネルギー関連の各種統計データを公表しており、日本においても石油連盟という産業団体があり、こちらでも様々な石油産業資料や統計データにアクセスできます。


原油需給の推移・予想、及び産油国の動向

原油の需要実績と予想(OPECとRystad Energyの公表資料から独自作成)


上記は2002年から2019年までの原油の需要実績(OPECのmonthly reportのデータを抽出)と2020年の原油の需要予想(Rystad Energyによる需要予想)を地域別に整理したチャートになります。2020年需要予想はOECDが公表した3月時点でのMonthly Reportは十分に新型コロナウィルスの影響を反映させていない強気のものだったので、より現実的なRystad Energyのレポートの数値を使用しました。ちなみにRystad Energyはエネルギー分野で、現実的で評判の高いリサーチコンサルティング会社になります。この表から読み取れるのは主に以下の点になります。

  • リーマンショック時期を除いて原油需要は右肩上がりで増加
  • 需要増加の2大ドライバーは中国と新興国(それぞれ2019年は2002年の2.6倍と1.5倍の需要に)
  • 日本と韓国、OECDヨーロッパ諸国の原油需要は少しずつ減少
  • 米国の原油需要はほぼ一定程度で推移
  • 2019年の世界の原油需要は約1億バレル / 日(年換算で約360億バレル)
  • 2020年の世界の原油需要は2019年比較で8.3%減の予想

どうでしょうか。上記チャートはシンプルですが、本質的な情報がつまっていて、原油需要の地域別時系列推移の全体像をつかんでいただけたのではないかと思います。それでは、次は原油の生産量(供給量)について。

原油の生産(供給)実績(OPECの公表資料から独自作成)


上記は同期間の原油の生産実績(OPECのmonthly reportのデータを抽出)を地域別に整理したチャートになります。需要と対比するため、緑色の破線で世界需要量を表示しました。この表から読み取れるのは主に以下の点になります。

  • 需要量と比べて生産過多の年もあれば、生産不足の年もあるものの、生産量は需要量とほぼ同量程度で推移
  • リーマンショック後の2009年以降に米国で生産量が大幅に増加。2009年対比で2019年は約1.8倍の生産量
  • 旧ソビエト連邦国(ロシア中心)と新興国の生産量は穏やかに上昇を継続
  • OECDヨーロッパ諸国、日本と韓国は生産量が継続して減少
  • 中国、その他ヨーロッパ諸国は生産量がほぼ横ばい

需要量と生産量を絶対量(単位:100万バレル / 日)と総需要量との比率(%)で同時にそれぞれ表示すると見えてくる事実もありますので、以下にその表を掲載しました。

原油の需給の地域別データ(OPEC資料から独自作成)


緑色の部分に注目してみてください。米国の生産量と需要マーケットにおけるシェアが増加し続け、なんと、2019年には米国はその歴史上はじめて自国の需要量以上の原油を生産するまでになりました!いわゆる経済的には原油の純輸出国になったとも言えます。一方、OPECの需要マーケットにおける近年減少し続け、2019にはついに30%を割りまでに落ち込みました。世界での原油需要は増加し続けているにもかかわらずこのようになったのはとにもかくにも米国の原油生産能力の劇的向上によります(ロシアや新興国の生産能力向上も二次的な要因)。

米国の生産量はリーマンショック後の2009年から劇的に増え続けた理由はシェール革命にあります。シェール革命とは何かについては経済産業省エネルギー庁のウェブページに分かりやすく説明がされているので是非参照して見てください。このシェール革命によってどのような変化が起きたかについてはこちらの2年前のロイター記事:米シェール革命が塗り替える世界の「石油勢力図」が分かりやすいかと思います。とにかく、シェール革命によってシェールガスとシェールオイルを大量に生産できるようになった米国が従来のOPECの輸出市場に参入する事で、OPECの輸出シェアの低下、原油価格の下落を近年招く事になりました。特に、米国は原油需要増の著しい中国やその他アジア新興国への輸出を開始しており、OPECとの利害関係が対立するようになった事は特記すべき事項です。ちなみに、原油生産量の国別ランキングは外務省ウェブページによると2019年時点で以下のようになっています。

SMBCレポートより引用


このように、需要と生産(供給)の時系列推移、地域・国別推移を俯瞰的にレビューすると、直近のOPECとロシアとの減産合意交渉決裂とサウジアラビアによる増産決定米国によるロシアとサウジアラビアの減産協議再開新型コロナウィルスによる原油需要減、といった事がどのようなダイナミックスで発生し影響を及ぼすのか理解しやすくなるのではないかと思います。私自身の考察として次のように整理してみました。

  • 長らく、原油の安定供給が可能なOPECがOECD等の先進国、新興国問わずに、原油需要国への輸出市場を寡占していた。グローバルな経済発展に伴い、需要国自身の原油生産能力増を原油需要の増加が打ち消し、OPECにとっての輸出市場の拡大がリーマンショック発生頃まで継続した。
  • その間は、米国がOPEC最大の輸出先であった事、米国自身が経済発展のために自身の生産能力をはるかに超える需要量の安定輸入を優先事項とした事、OPEC加盟国がその歳入の大部分を原油輸出による収入が占めていた事、さらには当該歳入のそれなりの部分が米国への投資(米国の経常赤字をファイナンス)に回された事から、米国とOPECは持ちつ持たれつの補完関係にあった
  • しかしながら、リーマンショック後に米国で発生したシェール革命により、米国の原油生産量が大幅に増加し、2019年には米国が原油の純輸出国となった。これはOPECから米国への原油輸出の減少をもたらした。加えて、米国が従来のOPEC顧客であった成長著しい中国やアジア新興国への輸出も開始した事で、OPECとの関係が悪化した。
  • 一方、米国のみならず、ロシアも着実に原油生産量を増やしており、米国、サウジアラビアに次ぐ世界第3位の原油生産国となった。ロシアの台頭により、中国やその他新興国の原油需要増にもかかわらず、OPECの国際的なプレゼンスは一層下落した。
  • 政治的にはロシアと米国は仮想敵国、OPECは米国とロシアとは政治的には中立だが原油市場においては競合、米国とOPECの盟主であるサウジアラビアは長年の持ちつ持たれつの関係であったがその関係が近年悪化、という複雑な構図。
  • 複雑な中東情勢の中で米国に軍事面を頼るサウジアラビアは米国へ直接的には原油減産要求をしずらい。とはいえ、米国の生産能力向上によって下落した原油価格を安定化する必要がある。従って、世界第3位の産油国であるロシアとの間で減産合意を行い減産を実施してきた
  • ところが、サウジアラビアが減産合意を忠実に(もしろ合意量以上に減産)従う一方、ロシアによる減産は合意した減産量未達のまま経過していった。これでは価格が維持できないままサウジアラビアの原油輸出マーケットでのシェアが落ち、歳入が大きく減少するため、サウジアラビアとしてはロシアと追加で減産協議を行ったものの、合意に達せず逆上。原油輸出市場でのシェア拡大に向け逆に増産決定に踏み切った
  • ロシア側としては、サウジアラビアの増産による価格下落のダメージは大きいものの、これにより米国のシェール産業が壊滅的なダメージを受けるため(シェール事業者は高コスト構造で$40 / barrelの価格を下回ると利益が無くなると言われている)、米国生産減の効果の方が大きいと判断しサウジアラビアに応戦
  • 今般の新型コロナウィルスの影響が想定以上に大きくなる事で、全世界の原油需要が大幅に減少するのが確実となったことから、サウジアラビアもロシアも従来の前提条件が崩れ、このままでは共倒れになる事を理解。とはいえ、双方折れないまま経過。
  • 一方の米国トランプ大統領は、従来は2020年は大統領選挙の年であり、サウジアラビアとロシアの係争はガソリン代を低価格で維持できるることで一般消費者のメリットとなり、票の獲得につながると判断。しかしながら、新型コロナウィルスの影響で、国民の関心はむしろ如何にウィルスを克服するか、如何に雇用を守り、企業倒産を回避できるかに向けられており、シェールガス・オイル産業での廃業等は逆効果であると判断

原油価格の推移・考察

これまで原油の需給についておさらいしましたので、当該需給の全体像を踏まえながら、ここでは原油価格の推移、価格形成の考察、今後の価格予想をしていきたいと思います。まず、原油価格と一口に言っても様々な指標があります。代表的なものは下記表のようになります。

日本経済新聞ウェブサイトから引用

原油価格は大きく分けて、先物価格スポット価格があります。先物は将来その値段で売買する権利を市場取引で決めた価格で、スポットは実際に原油を必要とする石油会社や商社などが当座の需要を満たすために現物を売買するときの価格になります。日本では中東から輸入する期間も考慮して、2カ月先のドバイ現物を売買するスポット取引(業者間直接取引)が活発です。先物とスポットの価格差異含めた違いの詳細はここでは割愛致します。ご興味がありましたら、商品取引関連の書籍や金融デリバティブの書籍等で勉強する事をおすすめします。尚、先物、スポット価格はお互いに影響し合っており、国際的な指標であるニューヨークのWTIを基準として各種の原油価格が決まる仕組みになっていますので、以後WTI価格のみを参照し記載したいと思います。

WTI価格と原油の需給ギャップ推移(OPEC資料とYahoo Financeから独自作成)


まずはこちらのチャートから。青線がWTI価格(左軸)、青棒が原油の需給ギャップ(右軸)になります。需給ギャップは原油の総生産量から総需要量を引いた量の総需要量に占める割合(%)で計算しています。これが1.0%だとすると、総需要よりも1.0%多く原油が生産された事を意味し、逆に-1.0%だと総需要よりも1.0%少ない量しか生産されなかった事を意味します。チャートからはある程度の逆相関が観察されますね。時系列ごとのイベントとも合わせて以下のように考察します。

  • 2002年から2007年までは、中国の実際の原油需要増と将来まで経済成長が続く(中国の将来の原油需要も増加する)という期待により、原油需要量よりも原油生産量が多いにも関わらず、原油価格は上昇を続けた。
  • 2007年以降からリーマンショック前までは、需要量を下回る生産量と世界的な好景気によるインフレ懸念から原油価格は大幅に上昇。原油商品への投資はインフレヘッジと見做された事からインフレヘッジ用の投資資金が流入した事で上昇を加速させた。
  • リーマンショック後は世界経済の低迷を反映した需要減予想、投資資金の引上げにより原油価格は大幅に下落
  • その後、需要低下を反映した生産量調整により、実際は生産量が需要量を下回った。中東での民主化運動、さらにはイランの核開発問題といった地政学要因も相まって、原油価格は再び上昇に転じた。
  • 2014年に今まで少しずつ進んでいたシェールガス・オイルの掘削技術が開花し(シェール革命)、米国においてシェールガス・オイルの生産コストが大幅に減少すると同時に生産能力が大幅に増加。これを受けて原油市場は供給過多となり価格が大幅に下落。
  • その後の中国・新興国の経済成長の鈍化により原油価格は一層下落するが、原油価格の上昇による歳入増を目論むサウジアラビアによる提案で、2017年からグローバルな協調減産が行われ、原油価格は安定した。
  • しかしながら、ロシアが減産量を十分に守らなかったためにサウジアラビアの原油輸出市場でのシェアが低下。ロシアとの協議を重ねたものの合意は得られなかったため、業を煮やしたサウジアラビアが輸出市場でのシェア拡大のために、逆に大幅増産を発表した(交渉決裂でロシアにダメージを与える意味合いもある)。


ちなみに、上記考察では需給のファンダメンタルズのみならず、インフレ期待(懸念)、地政学リスクといった要素にも言及しました。これは多くの専門家ご指摘するように、ファンダメンタルズは価格方向性に影響するものの、十分に急激な価格上昇と下落を説明できないからです。このように、需給及び需給予想の他にインフレ期待、金利、GDP成長予想、地政学リスク等の複数のファクターを用いた所謂マルチファクター回帰モデルや、原油価格と原油の需給が相互に関与し合う(原因と結果が入れ替わる)過程を説明した構造型ベクトル値自己回帰モデル、といった価格予想モデルを金融工学を用いて構築して将来の価格を予想する、といった取り組みをクオンツ型ヘッジファンド等は行っていますが、詳細はここでは割愛したいと思います。リーマンショックまでの価格形成に関しては経産相エネルギー庁の「原油価格騰落の要因分析」が上手くまとめられていますので是非参照して見てください。

WTI価格とダウ指数推移(Yahoo Financeから独自作成)


では、WTI価格をダウ株式指数と比較するとどう見えるでしょうか。上記がそのチャートになります。正相関があるように見える時期もあれば、逆相関に見える時期もあります。このように正相関と逆相関を繰り返す場合、中長期的には相関があまり無いと結論づける事ができます。一般的には商品(原油、資源、農産物等)の価格はそれぞれの市場における需要と供給を強く反映して決定されますが、全く別の要因で決定される株式市場、債券市場の値動きとは、基本的に関係性が薄い、あるいは、値動きに相関性がある必然性はない、と言われています。例えば、経産相エネルギー庁が行った2001年から2008年までの商品市況と株価の相関係数の分析によると、下の図のように、正の相関と負の相関の期間が同じ程度現れており、相関関係に偏りが見られない結果となったとのことです。

商品価格と株価の相関係数推移(経産相エネルギー庁のウェブサイトから引用)

つまり、一方が値上がりしているとき、他方が同時に値上がりしたり、逆に値下がりしたりする傾向が定まっているわけではないため、商品と株式の双方を保有することでリスクが分散される効果があると結論づけています。この投資リスク分散効果が広く認知される事で、原油先物市場への参加者が一層増える事となりました。

WTI価格と米国10年債利回り推移(Yahoo Financeから独自作成)


こちらは原油価格と米国10年債(Treasury Note)の利回りを比較したチャートになります。基本的には既にインフレとなっておりそのインフレを抑制するためにFF金利(フェデラルファンド金利)を上げますので、米国10年債の利回りもそれに伴って上昇します(逆もしかり)。このように考えると、リーマンショック前までの原油価格推移はインフレヘッジできており、逆にその後2015年まではインフレヘッジできていません。上記で述べた株式指数との相関と同様に、どうも原油価格とインフレ率の間にも相関関係はそれほど無さそうです。尚、2015年以降は原油価格と米国10年債の利回りの動きが見事にシンクロしていますがこれはたまたまといったところでしょうか。


今後の原油価格の予想とSBI証券を利用した投資方法

では、今後原油価格はどのように推移するでしょうか。これまで上記で見てきた内容も踏まえ、下記理由で中期的には原油価格(WTI)は50ドルに向けて回復すると考えています。

  • 米国が提案する減産量は1,000~1,500万バレル / 日。ロシアとサウジアラビア二者のみなら1,000万バレル / 日、米国も協調減産する事に同意すれば1,500万バレル / 日が実現できる(米国が呼び掛けておいて、自分は減産しないというのは無いのではないか)。
  • 仮に1,000万バレル / 日の減産合意に至れば、2020年の生産量は約89.1百万バレル / 日となる。これは保守的なRystad Energy社による2020年の需要予測である91.4百万バレル / 日を下回る。もし1,500万バレル / 日の減産が実現すれば、2020年の生産量は約84.1百万バレル / 日となり、需要予測を大幅に下回る(既存在庫利用され需給がかなりタイトに)。
  • 中国は新型コロナウィルスから立ち直っており、欧州もピークアウト。米国もそろそろピークが見えている。グローバルでの感染者増数も減少に転じている。そのため上記Rystad Energy社の需要予測を最終的に上回る需要が発生する可能性がある
  • 現在のWTI価格の26ドルという価格は歴史的に見ても非常低い水準


以上、一通り原油ファンダメンタルズ、価格推移、考察を見てきましたが、これを機に皆さんも原油に投資する事を検討してみてはいかがでしょうか?WTI先物はNYMEX(New York Mercantile Exchange = ニューヨーク・マーカンタイル取引所)という世界最大の商品・エネルギー先物取引所にて取引されています。ちなみにNYMEXはCME(Chicago Mercantile Exchange)グループ傘下になりました。日本からは楽天証券が、CMEが運営するGLOBEXという電子取引システムに接続しており、WTI先物を取引する事が可能です。一方、私が使用しているSBI証券は残念ながらWTI先物の取り扱いがありません。その代わりに、WTI先物の価格と連動した上場投資信託(ETF)を東京証券取引所にて取引する事が可能です。銘柄コードは1671で商品取引画面は以下の通りになります。私も購入していますので今後原油価格は注視していきたいと思います。

SBI証券の取引画面から引用

  • Kufong
  • 上海生まれ、日本育ち、米国留学、マレーシア駐在を経て、現在妻と一人娘と一緒に東京で楽しく生活。不動産、資産運用、グルメ、旅行が大好き。金融工学修士修了、CFA (Chartered Financial Analyst)。

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